福祉の現場では、若い体力やスピードももちろん大切ですが、年齢を重ねたからこそ備わる「強み」がたくさんあります。ここでは、特に活かせる3つのポイントを紹介します。
忍耐力
利用者さんの中には、同じことを何度も尋ねたり、少し前に話したことをすぐ忘れてしまう方もいます。
そんなときに「またか…」とイライラするのではなく、落ち着いて何度でも説明できるのは、人生経験を重ねた人ならではの強みです。
例えば、自分の子育てや家族との関わりで培った忍耐力が自然と出て、「大丈夫ですよ」「何度でも聞いてくださいね」と安心を届けることができます。利用者さんにとっては、その一言で心が和らぎ、信頼関係を深めるきっかけになるのです。
レジリエンス(しなやかさ)
福祉の現場では、時には心ない言葉を言われたり、思うようにいかないこともあります。そんなとき、必要以上に引きずらず、スッと受け流せる力が大切です。
若い頃は「どうしてそんなことを言われるんだろう」と深く考え込んでしまったかもしれません。けれど年齢を重ねると、経験から「相手も困っているから、つい強い言葉になったんだな」と受け止められるようになります。嫌な出来事を抱え込みすぎず、自分の心を守りながら支援を続けていけるのです。
切り替え
忙しい日々の中では、うまくいかないことやモヤモヤする出来事もたくさんあります。それでも、いつまでもくよくよせず、「よし、気持ちを切り替えて次へ!」と前を向けることが大事です。
例えば、午前中に少し落ち込むことがあっても、午後からは笑顔で利用者さんと接する。その切り替えができると、利用者さんに安心感を与えるだけでなく、自分自身も疲れにくくなります。
年齢を重ねることで、自然と「人生いろいろあったから、このくらい大丈夫」と思える余裕が身につき、仕事にもプラスに働きます。
まとめ
福祉の仕事は、若さや体力だけが武器ではありません。
「忍耐力」「レジリエンス」「切り替え力」といった、人生経験から生まれる強みこそが、利用者さんに寄り添う力になります。
年齢を重ねてきたからこそ活かせるスキルを、自信をもって現場で発揮していきましょう。