こんにちは。今回は、私が50代で介護職に転職したときの体験を、時系列に沿ってお話しします。
「もうこんな仕事しかないのかも…」と落ち込んだ日々
長年勤めていた事務のパート先が廃業になり、再び事務職を探して応募したものの不採用続き。やっと見つかったのは、半年間の契約社員の仕事でしたが、驚くほど暇で、仕事らしい仕事がない毎日。掃除ばかりしていて、「この先もこういう仕事しかないのか」とがっかりしたことを覚えています。
50代の事務職は厳しい。きっと年齢を重ねるごとに、ますます採用されにくくなる…。そう思ったとき、ふと「10年後を見据えて、まだ体力があるうちに、人の役に立てる介護の仕事をしてみよう」と思い立ったのです。
ここから私の介護職への転職が始まりました。
① まずは資格取得からスタート
介護の求人を調べてみると、「無資格・未経験OK」としている施設も多くありました。でも、口コミを見ると「忙しくてきちんと教えてもらえなかった」「慣れないうちに辞めた」などの声もちらほら。
続けやすさや選べる職場を増やすためにも、私はまず介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を取得することにしました。
1ヵ月間の短期集中講座に参加。ちょうど2020年でコロナ禍の始まりの頃だったため、外部での実習はなく、受講者同士で利用者役を交代しながら学ぶ形式でした。
浴槽を使った入浴介助の手順や、片麻痺を想定した更衣介助、排泄介助のオムツ交換など、初めての体験が多くありました。少し気恥ずかしい場面もありましたが、講師のユーモアもあり、終始楽しく学べました。最後の筆記試験も無事に合格し、修了証を手にしたときはとても嬉しかったです。
② 自分に合った働き方を考える
次は実際の就職活動です。
50代でも正社員の求人はありましたが、多くはシフト制で、早番・遅番・夜勤などに対応できることが条件。家庭との両立を考え、私は時間帯が固定されている「パート勤務」を選びました。
パートでも「訪問介護」と「施設介護」の選択肢があります。未経験の私にとって、利用者宅を一人で訪問するのは少しハードルが高く感じられたため、まずは施設での勤務を目指すことにしました。
ただし、介護業界は離職率も高く、ブラックな職場も存在します。だからこそ、慎重に職場を選びたかったのです。
③ 転職エージェントを利用してみた
そこで私は、介護専門の転職エージェントを利用することにしました。
転職エージェント経由で人材を探している施設=経営に余裕があり、サービス残業や人手不足に頼らない体制を整えているのでは?と考えたからです。
登録後は、履歴書をもとに面談を行い、希望条件に合う施設をいくつかピックアップしてもらいました。その中から気になる施設を選び、面接へと進みました。
④ 面接と職場見学
紹介されたのは、住宅型有料老人ホーム。
当日は転職エージェントの担当者と施設の前で待ち合わせし、面接に臨みました。勤務時間や休日の希望、利用者の平均介護度などの確認をし、最後は施設内の見学もさせてもらいました。
明るい雰囲気で、職員や利用者さんも笑顔であいさつしてくれたことが、とても印象に残っています。
⑤ 入職後のサポート
無事に採用が決まり、雇用契約を結びました。
入職後は、転職エージェントの担当者から「問題はありませんか?」とフォローの連絡もありました。幸いにも勤務条件や職場環境には特に不満はなく、相談する必要はありませんでしたが、もし何かあったときには力になってくれる安心感がありました。
エージェントを活用したことで、自分に合った職場を効率よく見つけることができ、短期間で入職までスムーズに進められたと思います。
おわりに:50代でも介護職は遅くない
50代からの転職は不安も多くありますが、しっかり準備して、自分に合った働き方を見つけることで、新しい一歩を踏み出せると思います。
私は今も介護職として働いていますが、「人の役に立てている」という実感が大きなやりがいです。これからも経験を重ねて、自分なりのケアを続けていきたいと思っています。