介護職への転職を考えたとき知っていると役立つこと3選

「未経験で介護職に転職しようと思っているけど、資格はあった方がいいのかな?」「老人ホームと特養って何が違うの?」「いきなり正社員(正職員)ってハードルが高いのかな?」
転職を考えたとき、まずはどんな募集があるのか求人サイトで検索する方が多いのではないでしょうか。私も通いやすい家の近くにいくつか募集が出ていましたが、上記のような疑問があり、なかなか踏み切れず、かなりリサーチしてから転職しました。
私は50歳で事務職から介護職へ転職し、老人ホームに入職。実務経験を積み、昨年介護福祉士となりました。そこで、応募前に知っておくと希望条件に合いやすく、入職後のミスマッチを防げる「役立つ情報」を3つお伝えします。

介護イラスト

①無資格と要資格

応募条件に「無資格OK」のところもあれば、初任者研修(旧ヘルパー2級)や実務者研修などの資格が必須な場合もあります。無資格では、直接利用者の身体に触れる身体介護(食事・排泄・入浴)はできません。ただし、施設内で介護福祉士の指導・監督があれば、身体介護ができる場合もあります。
訪問介護では、無資格の場合は利用者とヘルパーが1対1で対応するため、生活援助(掃除・洗濯・買い物などの家事)のみが業務範囲となります。したがって、訪問介護では初任者研修以上の資格を持つ人が求められることがほとんどです。
事業所によっては、無資格で入職し、資格取得費用の補助を受けられる場合もありますが、「3年間は退職しない」などの条件が付くこともあるため、事前確認が必要です。ハローワークの職業訓練で初任者研修や実務者研修を受けられる場合もあるので、問い合わせてみるのも良いでしょう。

②施設の種類

よく求人がある介護施設を大まかに分類すると以下の通りです。

(1)老人ホーム
住宅型有料老人ホーム:各部屋に訪問して必要に応じて介護する形式。外部の訪問介護サービスを利用します。
介護付有料老人ホーム:介護職員が常駐してサービスを提供。人員配置基準があります。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):バリアフリー化された住宅で、必要に応じて介護サービスを受けます。
※介護度の高い順は「介護付」>「住宅型」>「サ高住」。
(2)介護老人保健施設(老健)
家庭への復帰を目指し、医療的ケアやリハビリを行う施設。老人ホームや特養より看護師やリハビリ専門職が多く配置されています。
(3)特別養護老人ホーム(特養)
要介護3以上が入所条件。寝たきりの方など介護度の高い入所者が多く、施設介護の中では最もハードな職場です。初任者研修の講師が「特養で働けたらどの施設でもやっていける」と話していたのが印象的でした。
(4)デイサービス
通所施設で、入浴・食事・リハビリなどの介護サービスを提供します。送迎業務があるため、無資格でも運転免許があれば歓迎されることも。日勤帯が中心で、日曜・祝日が休みのことが多く、介護度が低めの利用者が多いのも特徴です。

③正職員orパート

50歳からでも正職員募集はあります。特養や老人ホームなどの入居施設では、パートは固定シフト、正職員は夜勤や早番・遅番など様々なシフトに対応する必要があります。給与面だけでなく、家庭状況や体力面も考慮し、どの施設・事業所でどの程度働くか、将来的に資格取得や管理職を目指すかなどを具体的にイメージして応募することが、長く続けるために重要です。

まとめ

介護の仕事が向いているか不安だったり、資格取得にかかる費用や時間に躊躇する場合は、無資格可の施設・事業所への応募も一つの方法です。2024年4月からは、無資格で認知症のある利用者のケアを行うには「認知症介護基礎研修」の受講が義務化されました。初任者研修より短時間(半日~1日程度)で取得できますが、内容は認知症対応に限られます。
より良い環境で働きたいのであれば、初任者研修や実務者研修を取得してからの入職をおすすめします。資格がある方が選択肢が広がり、入職後の指導体制にも左右されにくくなります。
介護福祉士取得のためには「3年働ける環境」を意識して、よく調べ、よく考えたうえでの転職が大切です。

 

 

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